差動熱伝導度計のセル平衡に関する理論および平衡法
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概要
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多成分系混合ガス中の1成分濃度を差動熱伝導度計で検出するとき,非検出成分の濃度変化にともなって熱伝導度計のブリッジ平衡が崩れると,応答信号はこの不平衡分の干渉を受けるようになる.この不平衡は検出器を構成するカサロメーター対が等しい感度でないとき現われるが,高い精度を必要とするときは単にカサロメーターの幾何学的構造やフィラメント特性をそろえるのみでは完全に等しい感度を期待することができない.ブリッジ回路にセル平衡可変抵抗を入れフィラメント電流を修正することでカサロメーター対の感度平衡をとることができるが,これに関する理論的な解析を試みるとともに,差動熱伝導度法を応用した炭水窒素自動分析計を例にとってセル平衡可変抵抗の平衡点設定に関する実際的方法を適用した.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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