光学積分法による自記酸素分析計の動作機構
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概要
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有機酸素分析の定量過程で一酸化炭素と五酸化ヨウ素との反応により生成するヨウ素蒸気を光学積分法を応用し測定する自記酸素分析計において, ヨウ素蒸気の温度変化による光学条件の変化, ガラスフィルターの選択, キャリヤーガス流量, から試験値の問題および検量線作成法などについて検討を加えた.その結果ヨウ素蒸気の極大吸収波長は温度に影響されず525mμで, 透過率と温度とはほぼ直線関係を示した.ガラスフィルターは規格品から選ぶとすれば520mμ<SUB>max</SUB>または540mμ<SUB>max</SUB>が適当である.試料熱分解時のキャリヤーガス流量は20〜50m<I>l</I>/minに設定するのがよい.熱分解ガスの組成については生成ガスをガスクロマトグラフにより調べた結果, メタン以外の炭化水素類はまったく認められず, 一方シアン化水素の生成を認めたが, これはアルカリ管により容易に除去された.したがってから試験値の原因は試料中の含酸素不純物や吸着水分などからくる一酸化炭素以外には認められなかった.検量線は試料量を一定とし, 酸素含量の異なる標準試料を使用して作成するのが最も合理的であり, 未知試料の分析においてもなるべくこれに近い試料量をとるのが再現精度のよい分析を行なう方法であると結論される.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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