<SUP>31</SUP>P-MRスペクトロスコピーを用いた急性エタノール負荷時の肝エネルギー代謝の検討

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概要

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<SUP>31</SUP>P-MR(磁気共鳴)スペクトロスコピーを用いて経静脈的にエタノール(1.0g/kg)を投与した状態での家兎肝のエネルギー代謝の変化を,正常家兎肝(n=5)及び,四塩化炭素による慢性肝障害家兎肝(n=4)にてin vivoの状態で観察した.装置は1.5テスラの全身用MRI装置である.肝細胞内の無機リンはエタノール投与直後より正常肝で有意に低下した.さらに投与後10分で正常肝で投与前値の60%,障害肝で前値の85%を示し両者間に有意差を認め(p<0.05),障害肝におけるエタノール代謝機能の低下を反映していると思われた.ATPは正常肝でエタノール投与後30分より90%とやや低下したが,障害肝では殆ど変化がなかった.PME (phosphomonoester)は障害肝で投与後20分より約10%の増加傾向を認め,正常肝でも投与後30分以後数%の増加を認めたが,有意差は認めなかった.エタノール投与後肝細胞内のpHに明らかな変化を認めなかった.

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