原発性胆汁性肝硬変の成因および進展機序におよぼすimmune complexおよび肝組織中の銅量についての研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
無症候性PBCに,免疫複合体,肝組織中の銅量を測定し,症候性PBCと比較しつつ,PBCの成因および進展機序について検討を加えた.外科的楔状生検肝にて診断したPBC 17例(無症候性PBC 11例:A群,症候性PBC 6例:B群)を対象とした.免疫複合体ではA群では26.1±10.2μg/ml, B群では48.6±32.5μg/mlと,B群ではA群に比し高値を示し,A群では10例中7例,B群では6例全例が異常値を示した.肝組織中の銅量は,A群98±46μg/g dry liver, B群では1,070±68μg/g dry liverであり,B群ではA群に比し,肝組織中の銅量は高値を示し,その差は有意であった.肝組織中の銅量と免疫複合体では,免疫複合体が高値を示すなど,肝組織中の銅量は高値を示した.<BR>以上の成績より,PBCの進展および成因に,免疫複合体および肝組織中の銅は関連を有しているものと推測された.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
-
中沼 安二
金沢大学第2病理
-
服部 信
金沢大学第1内科
-
小林 健一
金沢大学第1内科
-
加登 康洋
加登病院
-
宮森 弘年
金沢大学第1内科
-
野田 八嗣
金沢大学第1内科
-
田中 延善
金沢大学第1内科
-
加登 康洋
金沢大学第1内科
-
西邨 啓吾
金沢大学第1内科
-
鵜浦 雅志
金沢大学第1内科
-
小松 義和
金沢大学第1内科
-
平井 信行
金沢大学第1内科
-
本定 秀雄
金沢大学第1内科
-
池田 正
金沢大学第1内科
-
岡井 高
金沢大学第1内科
-
金井 正信
金沢大学第1内科
-
中川 彦人
金沢大学第1内科
-
岩田 章
金沢大学第1内科
-
友杉 直人
金沢大学第1内科
関連論文
- 生体部分肝移植を施行した劇症肝炎亜急性型の1例
- 血管攣縮性狭心症患者における四肢血管収縮異常
- 血行動態,末哨循環動態,血漿ノルアドレナリンに及ぼすインスリンの効果
- 房室結節回帰性頻拍の逆伝導路に関する検討
- Bacteroides感染により門脈閉塞をきたし,その後多彩な血行動態の変化が観察された1例
- 神経因性食欲不振症の経過中,著明な肝腫大を呈し,肝不全にて死亡したnonalcoholic steatohepatitisの1例
- 55) 心タンポナーデをきたしangiosarcomaの一例(日本循環器学会 第99回北陸地方会)
- 13.肺癌検診で発見された浸潤型胸腺腫の3切除例(第42回日本肺癌学会北陸支部会)
- PP217062 心タンポナーデで発症した原発性十二指腸悪性リンパ腫の1例
- 43)無症候で経過中に僧帽弁腱索断裂により突然死を来した僧帽弁逸脱症の一剖検例(第110回日本循環器学会北陸地方会)
- 12. 非還納性外鼠径ヘルニアとニューロパチーを伴った肺癌の一切除例 : 第22回日本肺癌学会北陸支部会
- 原発巣不明癌性腹膜炎を併存し, 急性肝不全を来した成人発症Still病の1剖検例
- 62)各種抗不整脈薬に抵抗性の心室頻拍を呈し,経皮的心肺補助を施行したにも関らず死亡した急性心筋炎の一例(日本循環器学会 第116回東海・第101回北陸合同地方会)
- 4. 小細胞肺癌切除例の検討 (第43回日本肺癌学会北陸支部会)
- PP810 Mucin secreting intraductal papillary neoplasm of the hilar bile duct
- 好銀性核小体形成領域(AgNOR)と腫瘍化 (染色体)
- 426 走査電顕による肝内胆管附属線の病理形態学的研究 : 正常および胆管閉塞ラットの肝内胆管樹脂鋳型標本の走査電顕像(第39回日本消化器外科学会総会)
- W-I-5 非閉塞性胆道拡張症の病理形態学的検討(第19回日本消化器外科学会総会)
- 9. 合併症を有し胸腔鏡併用肺葉切除術が有用であった肺癌の2例(第40回日本肺癌学会北陸支部会)
- 十二指腸stromal tumorの1例
- II-95 十二指腸 stromal cell tumor の一切除例(第49回日本消化器外科学会総会)
- 稀な自己抗体が陽性で急性肝炎様発症を呈した自己免疫性肝炎と思われる1例
- 原発性胆汁性肝硬変の肝内胆管系に関する形態学的研究(1)原発性胆汁性肝硬変の肝内胆管系の組織計測的解析[含 解説] ([肝臓]創刊50周年記念増刊号) -- (復刻!懐かしの一里塚論文)
- 重症ヘルペス肝炎を合併したと考えられた骨髄移植後の1剖検例
- 3.原発性胆汁性肝硬変の障害胆管周囲におけるTh1およびTh2型T細胞の分布
- 肺高血圧症による右心不全を合併した特発性門脈圧亢進症の1剖検例
- 潰瘍性大腸炎に合併した原発性硬化性胆管炎の1例
- 2)糖尿病性心筋症の1剖検例 : 日本循環器学会第42回北陸地方会
- 肝内胆管乳頭状腫瘍の免疫組織化学的検討
- 肝臓の発生学--肝内胆管系を中心に (特集 周産期と肝臓・肝機能)
- 心筋梗塞犬で誘発される心室性不整脈の興奮伝播様式について
- 急性虚血時に出現するStalternans と心室性不整脈の発生について : 心表面マッピングによる検討
- 慢性関節リウマチ,Sjogren症候群およびCRST症候群を合併した原発性胆汁性肝硬変-ルポイド肝炎重複症候群の1例
- 肝疾患における抗Soluble liver antigen 抗体に関する研究
- 病理の立場から
- Autoimmune cholangiopathe
- 薬物性肝障害の病理-ウイルス性肝障害との差異をめぐって
- 肝内結石症の病理
- 胆管細胞癌の病理--肝内結石症に合併する胆管癌と合併しない胆管癌との対比 (肝癌最近のトピックス)
- 肝内結石症の病理 (肝内結石症)
- 肝細胞癌の非癌部肝組織にみられるマロリ-体の意義
- 肝細胞癌にみられるcytoplasmic expression
- 急性心筋炎 (内科から病理へ-3-全国大学・病院CPC117症例) -- (病理篇)
- 原発性胆汁性肝硬変の診断基準 (内科疾患の診断基準・病型分類・重症度) -- (肝・胆・膵)
- 原発性胆汁性肝硬変--胆管崩壊の形態学と免疫学についての最近の知見 (胆汁うっ滞)
- 原発性胆汁性肝硬変の限界板領域とみられる組織変化とその意義
- 623 原発性胆汁性肝硬変類似組織像を呈した自己免疫性肝炎の急性増悪の1例
- 正常と異常--病理組織学の立場から--肝臓を中心に(教育講演) (第76次日本法医学会総会(1992年4月21日〜24日,金沢))
- 門脈圧亢進症の病理--肝臓を中心に (特集 門脈圧亢進症の新展開)
- 原発性胆汁性肝硬変の肝内胆管系の初発病変
- 原発性胆汁性肝硬変と門脈圧亢進:その成因に関する組織計測学的研究と他の慢性肝疾患との対比
- 原発性胆汁性肝硬変にみられる顆粒状オルセイン陽性物質-2-病期別にみた出現状態
- 原発性胆汁性肝硬変にみられる顆粒状オルセイン陽性物質-1-形態学的特徴
- 原発性胆汁性肝硬変--肝内胆管の崩壊を中心として (肝疾患--最近の動き)
- 肝細胞癌にみられるcytoplasmic expression
- 細小肝癌14例の細胞学的・構造学的変化およびHBs抗原の出現頻度―大型肝癌との比較―
- 第1回日本肝臓学会大会記録 : ワークショップ (2) PBCの病態と肝移植
- 肝内胆管系の異常を伴った急性肝内胆汁うっ滞症の1剖検例 : 病的肝内胆管の計測学的一考察
- 肝内胆管系の異常を伴った肝線維症の1剖検例
- 線毛性前腸性肝嚢胞の1例
- 下肢の浮腫,腹水にて発症した肝アミロイドーシスの1例
- 残肝再発巣において肉腫様変化を呈した肝細胞癌の一切除例
- 微小肝癌の1切除例
- 原発性胆汁性肝硬変の新しい成因論--胆管細胞におけるピルビン酸脱水素酵素の異常発現
- 甲状腺機能亢進症に合併した重症肝障害4例の臨床病理学的検討
- 長期の経過観察中に門脈圧亢進症の出現をみたサルコイドーシスの1剖検例
- 肝癌細胞にみられたオルセイン陰性のスリガラス様変化
- 肝内結石症肝の病理形態像
- 肝腺腫様過形成のMRI所見と銅沈着の関係に関する研究
- 無症候性原発性胆汁性肝硬変の臨床病理学的研究
- 原発性胆汁性肝硬変の成因および進展機序におよぼすimmune complexおよび肝組織中の銅量についての研究
- PBC集族家系における遺伝・免疫学的検討
- 薬剤に起因したと思われる慢性肝内胆汁うっ滞一症例の肝病理組織学的所見 : 肝内胆管系の病変を中心に
- CAH-PBC mixed typeとして観察されていたHCVRNA陽性の原発性胆汁性肝硬変の1例
- ヒト肝内胆管癌の株化(CCKS1)樹立
- 無症候性原発性胆汁性肝硬変症に対するウルソデオキシコール酸投与後のリンパ球機能の変化について
- 自己免疫型の病型を示し,インターフェロン治療が有効であったC型慢性肝炎の1症例
- Alagille症候群に合併したPartial nodular transformationと思われた1例
- 同種骨髄移植1年後に繰り返し出現した肝実質炎:慢性移植片対宿主病の1型か
- INTRAHEPATIC BILE DUCT LESIONS IN IDIOPATHIC PORTAL HYPERTENSION
- 門脈圧亢進症下での肝内胆管周囲毛細血管叢 (PBP) とその周囲に分布する肥満細胞の意義
- A case of biliary cystadenocarcinoma with multicentric arterioportal shuntings that disappeared after total excision of the entire cyst.
- 多核巨細胞の多数出現をみた亜急性肝萎縮の1剖検例
- PAP法を用いた人肝におけるIgAとsecretory componentの検討--原発性胆汁性肝硬変を中心に
- A clinicopathological study in patients with seroconversion from e antigen to e antibody in HBsAg positive chronic active hepatitis.
- Significance of the intrahepatic abnormal vasculature in the liver with idiopathic portal hypertension and extrahepatic portal obstruction.
- タイトル無し
- タイトル無し
- 胆管内へ発育進展した再発肝癌の1例
- 原発性胆汁性肝硬変, 慢性膵炎を合併した潰瘍性大腸炎の1例
- A case of non-cirrhotic portal hypertension with occluded centrtal veins which was caused by pyrrolizidine alkaloid in an herb tea.
- A resected case of hepatocellular carcinoma which developed during a follow-up of lupoid hepatitis.
- タイトル無し
- Clinico-pathological study in three patients with asymptomatic primary biliary cirrhosis for whom ursodeoxycholic acid was very effective.
- タイトル無し
- Clinicopathological factors to determine the prognosis and clinical efficacy of plasma exchange in primary biliary cirrhosis.
- Survey of hepatobilary diseases in Sjoegren's syndrome. A clinicopathological study.:A clinicopathological study
- タイトル無し
- 肝機能障害および高コレステロール血症を契機として診断されたAlagille症候群の1成人例.
- Session 4