洞房結節に転移した肉腫様肝細胞癌の1剖検例
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概要
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症例は62歳男性. 肝硬変C型で当科経過観察中, 平成7年2月, 肝S4, 6, 7に径1cmの肝細胞癌を認め経皮的エタノール局注術 (PEIT), 経肝動脈腫瘍塞栓術 (TAE) を施行した. その後も肝細胞癌は再発を繰り返しTAE, PEITを4回施行するもコントロール不良であった. 平成9年10月口腔内左下顎に転移性肝細胞癌を認め, 同年11月3日, 当科入院. 11月15日午前1時, 心肺停止で発見され, 死亡確認. 剖検を行ったところ, 肝左葉に5cm, 右葉に4cmの塊状型肝細胞癌を認め, 同部組織は肉腫様の増殖を伴う高分化型肝細胞癌であった. また右房を含む多発遠隔転移あり, いずれも肉腫様組織からなっていた. 右心房への転移は洞房結節と一致し, これによる急性心不全が突然死の原因と考えられた. 肉腫様の変化を伴う高分化肝細胞癌が広範かつ急速な肝外転移を来し, 洞房結節への転移が突然死の原因と考えられた1剖検例を経験したので報告する.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
- 2003-07-25
著者
-
市川 辰樹
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻展開医療学講座消化器内科
-
中尾 一彦
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻展開医療学講座消化器内科
-
鳥山 寛
長崎大学熱帯医学研究所病変機序分野
-
江口 勝美
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻展開医療学講座第一内科
-
中尾 一彦
長崎大学医学部第1内科
-
重野 賢也
長崎大学第1内科
-
江口 勝美
長崎大学第一内科
-
西村 大介
長崎大学医学部・歯学部附属病院第一内科
-
鳥山 寛
長崎大学熱帯医学研究所病変発現機序
-
鳥山 寛
長崎大学熱帯医学研究所病変発現機序分野
-
大畑 一幸
国立病院機構長崎医療センター消化器内科
-
石川 博基
長崎大学医学部・歯学部附属病院第一内科
-
佐伯 哲
長崎大学医学部・歯学部附属病院第一内科
-
濱崎 圭輔
長崎大学医学部・歯学部附属病院第一内科
-
市川 辰樹
長崎大学第一内科
-
中尾 一彦
長崎大学保健管理センター
-
濱崎 圭輔
長崎大学第1内科
-
石川 博基
長崎大学第1内科
-
阿比留 正剛
長崎大学第1内科
-
中川 祐一
長崎大学第1内科
-
大畑 一幸
長崎大学第1内科
-
西村 大介
長崎大学第1内科
-
柳 謙二
長崎大学第1内科
-
佐伯 哲
長崎大学第1内科
-
松本 幸二郎
長崎大学第1内科
-
阿比留 正剛
国立病院機構長崎医療センター 治療研究部
-
松本 幸二郎
長崎大学 医学部第一内科
-
江口 勝美
長崎大学附属病院第一内科
-
鳥山 寛
長崎大学 熱帯医学研究所 病変発現機序分野
-
佐伯 哲
愛知県がんセンター中央病院消化器内科部
-
江口 勝美
長崎大学第1内科
-
鳥山 寛
長崎大学熱帯医学研究所
-
市川 辰樹
長崎大学第1内科
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