ペットボトルおよび缶入り緑茶飲料の加温保存中における各種カテキン類および抗酸化能の変化
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概要
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ペットボトルおよび缶飲料の加温保存(55℃で最大5週間)中の抗酸化能および成分含有量変化について,以下の点が明らかとなった。<BR>(1)β-カロテン抗酸化能は両飲料においてもほとんど変化しなかった。DPPHラジカル捕捉能は,ペットボトル飲料においてはやや減少する傾向にあったが,缶飲料ではほとんど変化しなかった。抗酸化能と成分含有量との相関では,ペットボトル飲料において,VCおよびエステル型あるいは主要カテキン類8種にVCを加えた値とに弱いながら正の相関が認められた。<BR>(2)主要カテキン類8種の含有量はペットボトル飲料で約14%,缶飲料で約10%減少した。双方において,エステル型が遊離型の約2倍減少割合が大きく,より変化しやすいことが推察された。VCはペットボトル飲料では約12%減少したが,缶飲料ではほとんど変化しなかった。ペットボトル飲料において成分変化が大きかったのは,缶飲料と比較して容器の気密性が劣る点に起因しているものと推察される。<BR>(3)保存2週間目の抗酸化能および成分含有量の変化が小さかったことから,賞味期限2週間という期間は妥当であることが示された。
- 日本茶業技術協会の論文
著者
-
木幡 勝則
(独)農業・食品産業技術総合研究機構野菜茶業研究所
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堀江 秀樹
独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構野菜茶業研究所
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木幡 勝則
独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構野菜茶業研究所
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氏原 ともみ
独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構野菜茶業研究所
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峰 伸一
独立行政法人 農業・生物系特定産業技術研究機構 野菜茶業研究所
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木幡 勝則
独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構 野菜茶業研究所
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氏原 ともみ
独立行政法人 農業・生物系特定産業技術研究機構 野菜茶業研究所
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木幡 勝則
独立行政法人 農業・生物系特定産業技術研究機構 野菜茶業研究所
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堀江 秀樹
独立行政法人 農業・生物系特定産業技術研究機構 野菜茶業研究所
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