ニンジンの蒸し加熱による甘味強化
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概要
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野菜の消費拡大のためには,おいしく味わう工夫が重要である。予備試験の結果ニンジンを蒸し加熱することで甘味が増強する可能性が示された。そこで,蒸し時間を変えたニンジン片について,官能評価と理化学評価を行った。蒸し時間が増すにつれて,官能的には,軟らかさ,ジューシーさと甘味が増加した。蒸すことによる甘味は糖含量によって説明できなかった。それはニンジン片中の糖含量は蒸し加熱によって変化しないからである。30秒間一定の低圧で加圧したときに蒸したニンジン片から滲出するエキスの量を比較した。より長時間蒸したニンジン片から,より多量のエキスが集められた。エキス中の糖類の濃度は約10%であった。容易に滲出するエキスの量が感覚的な甘さやジューシーさに関係するものと考えられる。
- 2009-06-20
著者
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堀江 秀樹
農業・食品産業技術総合研究機構野菜茶業研究所
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堀江 秀樹
独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構野菜茶業研究所
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平本 理恵
シャープ株式会社健康・環境システム事業本部
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堀江 秀樹
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構野菜茶業研究所
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堀江 秀樹
独立行政法人 農業・生物系特定産業技術研究機構 野菜茶業研究所
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