網膜硝子体疾患(糖尿病眼合併症以外):臨床研究の取り組み

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東京女子医科大学眼科で行われている、糖尿病眼合併症硝子体疾患以外の網膜に対する臨床研究の現状を紹介した。 ,加齢黄斑変性に対する脈絡膜新生血管抜去術:多施設での評価は観血的手術よりも光線力学的療法を治療の選択肢として推奨している。今では行われなくなったこの手術方法で以前治療した症例に、良好な視機能を保持しているものがある。,網膜中心静脈閉塞症に対する放射状乳頭切開術:中等度以上の視力障害をきたした本症においては有効な治療法がないので、賛否の議論はあるものの、視力改善や維持の目的で適応を考慮してもよいかもしれない。,黄斑円孔に対する内境界膜剥離併用硝子体手術の長期予後:特発性黄斑円孔に対して硝子体手術時に内境界膜剥離を併用すると手術成功率が高くなる。内境界膜を切除することで黄斑機能が障害されないか検討した。3年の長期間に観察したが、内境界膜剥離部での微小視野測定による感度の低下はなく、視力は術後長期にわたり徐々に改善した。,黄斑上膜における黄斑部中心窩微小循環:黄斑上膜の症例で黄斑部微小循環をscanning laser ophthalmoscopeで観察すると、正常眼に比べて循環が遅延しており、手術によって膜を除去すると循環は改善した。循環の遅延には黄斑部の形態学的異常が循環障害の原因となることが明らかになった。,網膜視細胞の内節外節境界線の臨床的意義:種々の黄斑病変において視細胞内節外節接合部の断裂がOCTでとらえられる。この断裂と視力が関連するといわれている。断裂を2次元で表すソフトを開発した。欠損面積と視機能や病態に関する因子との相関が明らかになった。,Laser speckle flowgraphy (LSFG)による網膜血流動態の検討:あたらしいLSFGの機種は解像度が向上し、比較的太い網膜血管の血流動体を解析できるようになった。加齢や動脈硬化、高血圧などの因子と動・静脈の血流速度との関連を、正常者を対照に解析できるようになった。
2012-01-31

網膜硝子体疾患(糖尿病眼合併症以外):臨床研究の取り組み

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