東京女子医科大学眼科における強膜炎の検討

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【目的】東京女子医大眼科における強膜炎の臨床像および全身疾患について調査した。,【方法】2009年4月から2010年3月までに当院眼科を受診した強膜炎42例を対象とし、Watson分類に従い強膜炎のタイプを分類し、臨床像、全身疾患、治療について検討した。,【結果】発症時の平均年齢は52.9±15.8歳、男性13例、女性29例であった。上強膜炎10例、強膜炎のうち前部30例(びまん性16例、結節性7例、壊死性7例)、後部2例であった。全身疾患として膠原病などの炎症性疾患は20例(48%)、感染性疾患は8例(19%)、原因不明は14例(33%)であった。炎症性は両眼が多く、感染性と原因不明は片眼が多かった。炎症性のうち関節リウマチが9例と最も多く、MPO-ANCA関連血管炎4例、再発性多発性軟骨炎2例であった。また6例(14%)が強膜炎から全身疾患(MPO-ANCA関連血管炎、再発性多発性軟骨炎、Wegener肉芽腫)の診断に至った。感染性は全例が眼部帯状疱疹であった。発症から1年以上経過観察可能であった36例のうち、再発は9例(25%)であった。治療として全例にステロイド点眼薬が使用されたが、重篤な症例ではステロイド薬あるいは免疫抑制薬の全身投与を必要とした。,【結論】今回の検討では多くの症例に基礎疾患があり、炎症性疾患では関節リウマチ、感染性疾患では眼部帯状疱疹が多かった。眼病変から重篤な全身疾患の診断に至る症例もあり、強膜炎の診断および治療において全身検索は重要と思われた。
2012-01-31

東京女子医科大学眼科における強膜炎の検討

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