ヒト静止立位姿勢の倒立二重振子間欠制御モデル(BCI/BMIとその周辺,一般)

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概要

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ヒトは機械力学的に不安定な静止立位姿勢を巧みに維持している.しかし,その制御メカニズムは十分に理解されていない.近年の計測実験により,立位姿勢の維持には中枢神経系を介した能動的な制御機構の必要性が示されている.しかし,比較的単純な制御機構として関節の角度と角速度に比例したトルクを発生するPD制御を仮定すると,十分に大きなゲインを設定しなければ神経伝達遅れによるシステムの不安定化が生じる.我々は,この不安定化を回避できる神経制御メカニズムとして間欠制御仮説を提案している.本研究では,ヒト静止立位姿勢を倒立二重振子でモデル化する.はじめに,姿勢維持のための制御機構としてPD制御を仮定し,その安定性を解析する.次に制御機構としてPD制御を用いた間欠制御を仮定し,PD制御においては時間遅れにより不安定化してしまうパラメータセットに対しても立位姿勢を維持することが可能になることを示す.この結果は,ヒト立位姿勢の維持に間欠制御が用いられている可能性を示唆する.
2010-11-11

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