狭帯域音声波形包絡線の帯域間相関行列に現れる話者情報(電気音響,音響一般)
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概要
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音声の狭帯域波形包絡線には了解性に関する情報が含まれていることが知られている.本論文は音声の狭帯域包絡線に含まれる話者情報を,狭帯域包絡線から話者ごとに作られる包絡線帯域間相関行列(ECM)の相違に着目して解析したものである.ECMは時間変動を含む振幅周波数特性の帯域間相関を表すと解釈できることから,発話内容に依存しない話者情報の表現が可能となる.ECMに現れる話者情報は,20人の話者を用いた話者識別実験を通して検証された.話者を判定する辞書の作成に9の単文を用意し,20人各自が発話した文章音声を帯域分割して狭帯域包絡線を抽出する.抽出された帯域別包絡線からECMを作成して話者辞書とする.この辞書ECMを用いて辞書に含まれない単一の発話文章に対して話者認識実験を行った結果,音声成分の2kHz以上から得られた1/8オクターブ帯域包絡線によるECMを用いて話者識別することができた.更に上記の周波数帯域のECMについて(1)低域・高域制限を施した話者識別実験より4.7kHz付近で識別率が交差する,(2)ECMの三角行列部分の8〜9対角線上要素の識別率が高いことが明らかとなった.20人の音声による発話内容独立型の話者識別実験においてGMMによる従来法と比較を行った結果,本手法はGMMより白色雑音や道路騒音の影響を受けにくいことが確認された.
- 2009-04-01
著者
-
風間 道子
早稲田大学
-
東山 三樹夫
早稲田大学
-
山崎 芳男
早稲田大学
-
山崎 芳男
早大理工
-
山崎 芳男
千葉工業大学情報工学科
-
山崎 芳男
早稲田大学理工学総合研究センター
-
山崎 芳男
早稲田大学大学院国際情報通信研究科
-
山崎 芳男
早稲田大学理工学部
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