残響音場における位相周波数特性と直接音領域(騒音,振動)

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
本論文は音源・受音点間距離によって変化する音場伝達関数の性質を,位相周波数特性の視点から残響室内音場インパルス応答を実測して解析したものである.R. Lyonの推論する残響音場における音源・受音点間距離による位相周波数特性の変化(PP)をインパルス応答の狭帯域線形回帰分析によって解析し,伝達関数の零点分布との関連を考察した.その結果,最小位相成分の位相周波数特性とそのPPからの分散に音源・受音点間距離情報が含まれていることを明らかにした.最小位相成分の位相周波数特性にPPが観測される範囲は,音場理論に基づく直射音場領域あるいは直接音と間接音のエネルギー比によって定義される臨界距離とほぼ一致する.したがって伝達関数最小位相成分にPPが観測される範囲は,直接音領域とみなすことができる.また,位相周波数特性からPPとともに分離抽出した残響位相(RP)が,非最小位相零点の数による推定値に一致することを実証した.
社団法人電子情報通信学会の論文
2006-04-01

著者

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク