系の自由度算出による不整形2次元音場の波動・古典対応
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概要
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量子カオスの研究分野では, 量子・古典間のカオス性に関する対応関係が問題になっている.古典系におけるスタジアム形のビリヤード問題(音響学では, 音線追跡と置き換えられる)では, 音線軌道がカオス的な振舞いをすることが知られている.しかし, 線形波動場である量子系の波動現象にカオスは存在しない.線形波動場のどこにカオス性が潜んでいるのか, またどのように線形波動場と古典系のカオス性が関係づけられるのかが研究課題になっている.本研究は量子古典間のカオス性に関する対応問題を室内音響学の立場から探求することを目的とする.我々は2次以上の高次曲線を有するセミスタジアム形を定義し, 波動系と古典系において自由度の算出を行った.系の自由度という観点から波動・古典間のカオス性に関する対応関係を解析した結果, 音線伝搬のカオス性と波動性の間の対応関係が系の自由度に依存していることを明らかにした.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2000-05-25
著者
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