音声波形のエネルギー減衰に着目した声帯開閉周期の抽出
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿は音声波形を声帯の開閉運動による二つの声道インパルス応答の重畳であると考え、音声波形のエネルギー減衰曲線から声帯の開閉周期推定を試みる。声帯振動の開閉周期分析では、これまで基本周波数変動と並んで声帯が閉じている(Closed Phase: CP)時間長に着目したClosed Quotient(CQ)解析が進められている。本報告では、音声波形に同期して声帯の接触面積変化を観測する従来のelectrolaryngograph(Lx)を用いた解析手法に代わって、音声波形のエネルギー変化のみから声帯開閉周期を推定する手法を検討した。推定結果はそれぞれ、従来のLxによる推定結果に比べて、基本周波数6%、CP 35%、CQ 15%の誤差以内であった。さらに本報告では声質診断で用いられている隣接区間相関図によって、推定値の変動特性を評価した。これらの結果から、基本周波数の変動推定ではLx法と同等の基本周波数変動の推定結果が得られた。しかしCP推定ではさらに検討が必要である。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-03-19
著者
-
東山 三樹夫
早稲田大学
-
高橋 義典
工学院大学
-
高橋 義典
早稲田大学大学院国際情報通信研究科(センタ)
-
HOWARD David
Department of Electronics, University of York
-
高橋 義典
工学院大学情報学部
-
Howard David
Department Of Electronics University Of York
-
高橋 義典
Nhk放送技術研究所 人間・情報:工学院大学 情報学部
関連論文
- 狭帯域音声波形包絡線の帯域間相関行列に現れる話者情報(電気音響,音響一般)
- 系の自由度算出による不整形2次元音場の波動・古典対応
- 系の自由度に着目した不整形2次元音場の解析
- 不整形2次元音場とRayカオス
- スタジアム形2次元音場のカオス的性質
- スタジアム形カオス波動場の固有値解析
- カオス的2次元音場の固有値解析
- 2次元波動場におけるカオスモードの次元解析
- 2次元波動場の高次モード解析とカオス的性質
- A-10-4 音響信号データファイルの可逆圧縮