高次曲線次数を有する境界条件下における音場の固有周波数分布と音線軌道のカオス性(騒音,振動)
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概要
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我々はこれまでにセミスタジアム形状では,隣接固有周波数間隔分布が1〜2の間の非整数自由度をもつΓ分布に従うことを明らかにした[信学論(A), vol.J83-A, no.5,pp.451-457, May 2000].同時に音線反射点の変動特性から自由度に相当する相関次元が1〜2になることを明らかにし,音線軌道のカオス性と波動系の特徴が系の自由度で表現されることを示唆した.我々はregular系からirregular系に移り変わるにつれて音場の隣接固有周波数間隔分布を表すΓ分布の自由度は非整数値を伴い,1から2へ推移することを予測する.セミスタジアム形はregular系からirregular系と移り変わる形状である.本論文では,Jengら[Chaos, Solitons & Fractals, vol.7, no.4, pp.543-548, 1996]によってカオス性の強さが解析されているregular系からirregular系と移り変わり再びregular系に形状変化する高次数円形状を対象とし,曲線次数変化に伴うΓ分布の自由度推移を数値的に解析した.更に高次数円形状の曲線次数に関する音線軌道のカオス性を評価するため,音線伝搬における反射点変動のリヤプノフ指数算出を試みた.その結果,リヤプノフ指数が高いカオス性の強い形状では隣接固有周波数間隔分布が1〜2の間で非整数を含む自出度の高いΓ分布に従い,リヤプノフ指数が低いregular形状に近づくにつれて自由度が滅少し1となることを明らかにした.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2003-12-01
著者
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