ポップ・ロック音楽聴取時のイヤホン使用者の周囲音知覚

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概要

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イヤホンを使用して音楽を聴取することが,周囲音の知覚にどの程度影響を及ぼすか解明するため,聴取者の正面に設置されたスピーカから提示される純音の聴覚閾値をイヤホン未使用時と使用時のそれぞれについて調べた。その結果,特に密閉性の高い挿入型イヤホンでは,装着しただけでも広い周波数範囲で閾値が顕著に上昇することが示された。イヤホンから擬似音楽雑音をA特性音圧レベル70dBで出力した状態では,閾値はさらに40dB近く上昇し,2kHzでは絶対閾値に比べて70dBほど上昇していた。また,スピーカから出力された音が,イヤホンを装着した状態と装着していない状態で,どのように鼓膜に伝わるのかを調べるために,外耳道内音響特性をプローブマイクロホンを使用して測定した。この結果,挿入型イヤホンでは広い周波数にわたって遮音効果が認められたが,イントラコンカ型では遮音効果が小さく,限られた周波数にしか認められなかった。
2009-06-18

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