進行再発大腸癌に対するFOLFOX, FOLFIRI治療の現状

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【目的】進行再発大腸癌に対するFOLFOX, FOLFIRI治療について、治療効果と限界を明らかにする。【対象】当院外科にて加療された進行再発大腸癌70例を対象とした。FOLFOX,FOLFIRIを含む化学療法を施行した群をF群(n=30)、これを含まない化学療法またはBSCの群をN群(n=40)とし、背景因子、累積生存率、平均生存日数を比較した。また、F群30例の一次、二次、三次治療の経過を検討した。【結果】F群の平均生存日数は861日、N群では439日で、累積生存曲線において2年生存率はF群で68.9%、N群で16.0%、log rank testにて P=0.0003と有意にF群の生存が良好であった。またCox比例ハザードモデルでHR 0.29, 95%CI; 0.15-0.58と生存日数に対しF群は有意な因子であった。一方、F群の一次治療(FOLFOX 21例、FOLFOX + Bevacizumab(BV) 8例、FOLFIRI + BV 1例)から二次治療に移行したものは24例 (80%)であったが、二次治療でFOLFIRIを施行した18例のうち、11例はその後の治療の効果なく短期間で癌死した。Progression free survival(PFS)については一次治療FOLFOXで186日、FOLFOX後の二次治療としてのFOLFIRIで199日であった。【考察】進行再発大腸癌に対するFOLFOX,FOLFIRI治療は、従来の治療と比較して平均生存日数が2年を超える著明な予後の改善をもたらした。また、FOLFOX、FOLFIRI治療ののちに有効な治療に乏しい現状が明らかとなり、新規分子標的薬であるCetuximabなどの効果が期待された。
2009-06-25

進行再発大腸癌に対するFOLFOX, FOLFIRI治療の現状

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