乳房温存手術における遊離真皮脂肪片移植を用いた同時再建術の経験
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概要
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43歳女性、右BD領域に20mm大の可動性良好な腫瘤を触れ当科外来受診、マンモグラフィーにてspiculaを伴う中心高濃度の腫瘤像を認め、超音波検査では20×13mm大の辺縁不整、境界不明瞭なハローを伴う低エコー病変であり、造影MRIでは早期濃染、wash outされる腫瘤像との所見であった。穿刺吸引細胞診で硬癌、悪性の疑いと診断された。手術は乳房部分切除とセンチネルリンパ節生検を施行し、断端陰性を確認して、遊離真皮脂肪片移植を施行した。下腹部よりグラフトを採取し、乳房欠損部に真皮面と胸筋側を縫合し、一期的再建を施行した。病理組織学的検査では、硬癌, 11×10mm, pT1b, pN0, M0, Stage Iであった。術後は合併症なく退院し、整容性も良好であった。今回、乳癌に対して乳房温存手術を施行し、同時再建として遊離真皮脂肪片移植を経験したので文献的に考察し報告する。
- 2012-03-25
著者
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