当院における後期高齢者(75歳以上)胆嚢摘出術の現状-腹腔鏡下胆嚢摘出術と術前内視鏡治療の有用性-

概要

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【目的】75歳以上の高齢者に対する胆嚢摘出術を術前合併症や術後経過の観点から解析し,高齢者胆石の外科治療の特徴を明らかにする.【対象】当院外科にて胆嚢摘出術を施行した75歳以上の39例.胆嚢癌合併は2例(5.1%),総胆管結石合併例を13例(33.3%)認めた.腹腔鏡下胆嚢摘出術は25例(64.1%),開腹へのコンバート症例は4例(10.3%),開腹手術10例(25.6%).【結果】術後在院日数に影響する因子では,PTGBD施行群,開腹手術群,合併症発生例で有意に延長していた. 術後合併症に影響する因子は8 0歳以上群,術前絶食抗生剤治療群,開腹治療群で有意に合併症が多かった.全症例中術死・在院死を認めず,胆管結石再発を2例(5.1%),(術後3.5年,1年),他病死を1例(2.6%)認めた.【考察】高齢者胆嚢手術の安全性が確認された. また,開腹手術やPTGBD施行例を考慮すると,発症した胆嚢炎の程度が術後在院日数,合併症に強く影響すると考えられた.胆管結石合併例については術前内視鏡治療と腹腔鏡下手術併施が有用と思われた.
2007-12-25