転移性臍腫瘍(Sister Mary Joseph's nodule)で発見されたS状結腸癌の一例
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概要
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症例は76歳の女性,臍部腫瘤の増大を主訴に紹介された.局所麻酔下に臍部腫瘍摘出生検を行い,病理学的に腺癌との診断であった.速やかに全身検索を施行,大腸内視鏡検査でS状結腸に3型腫瘍を認め,生検で中分化腺癌と診断された.腹部造影CT検査では多発性肝転移,腹膜播種を認め,臍,肝,腹膜転移を伴うS状結腸癌が原発巣であった.治療としては横行結腸人工肛門造設の後,全身化学療法の予定であったが,栄養状態の改善が得られず,約3ヶ月後に癌死した.臍に腫瘤を認めた際は,内臓悪性腫瘍からの転移(Sister Mary Joseph's nodule)を念頭に置き,全身精査を行うことが重要であると考えられた.
- 長崎大学の論文
- 2008-06-25
著者
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