新人看護師のリアリティショックを和らげるための看護基礎教育プログラム : 実践研究文献レビュー

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看護基礎教育を終えて新卒看護師として臨床実践の場に就いた新人看護師は,多くの困難な経験を通して学生から看護師へと移行していく。この移行期の大変さは,就職後数ヶ月以内に多くの看護師が経験するといわれるリアリティショックということばで知られている。この移行体験を容易で前向きなものとするには,基礎教育において何かできるかを探ることを目的に,CINAHLにて,graduate nurseの下位にあるnew graduate nurse,さらにその下位のeducationに関する英語文献86件を抽出し,看護基礎教育プログラムの実践的研究についての論文18件を対象として検討を行った。移行体験の焦点は,技術的技能を含む能力面と,役割や社会化を含む概念面に分けられた。検討した文献の大部分は,施設における新卒看護師を対象としているプログラムであった。大学の学部最終学年を対象として行った施設主導のプログラムは2件あった。いずれも長期間にわたり,臨床現場で学生がプリセプターと行動を共にするものであった。これは,単位取得に結びつかない代わりに時間給を受け取るというかたちで実施されていた。さらに,新卒看護師もしくは看護学生の能力や様態を測定するためのいくつかの有用な測定用具をまとめた。これらは,信頼性および妥当性の面よりも,どのような内容を評価しようとしているかという視点が重要で参考になると考えられた。実際に使用した結果では,その測定結果がよりポジティブであるほど,新卒看護師の移行体験が容易であるということを示していた。今後,看護の基礎教育の中で,臨床で働くことを望む学生が看護師への移行体験を比較的容易なものとすることができるように,基礎教育課程におけるプログラムを開発するために有用であると考える見解を整理した。

新人看護師のリアリティショックを和らげるための看護基礎教育プログラム : 実践研究文献レビュー

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