出産後5週から12週までの母親と子どもの睡眠の推移
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概要
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本研究は,出産後5週から12週までの,昼夜の母親と子どもそれぞれの睡眠・覚醒パターンの実態を把握し,その推移と母子相互の関連を明らかにすることを目的に行った。対象は,東京近郊在住の正期産の経膣分娩であった初産婦と健康な新生児とし,研究の主旨を理解し,研究への参加に承諾した母子22組であり,母親1,104日,子ども1,147日分の睡眠日誌を分析の対象とした。睡眠変数について,睡眠時間・夜間覚醒時間・覚醒率・覚醒回数・昼寝時間を各対象別に週数毎の平均値を算出し,繰り返しの一元配置分散分析を行った。その結果,産褥5週または6週以降の母親の睡眠時間は週数を経るにつれ有意に増加し,5週において,354.4分であった睡眠時間が,11週においては418.1分と増加していた。また,覚醒時間についても,週数を経るにつれ有意に減少し,5週においては81.2分であったが12週においては36.8分へと減少していた。産褥9週から12週は夜間に中断される睡眠から,中断のない眠りへと移行していく時期であった。この睡眠日誌による結果は,従来の終夜脳波で示された睡眠変数の結果と同様であった。夜間に睡眠中断が認められた状況であっても,翌日の昼寝との間に関連性はなく,昼寝は不規則に認められる,個人差の大きい現象であった。子どもの夜間の中途覚醒時間も母親と同様に,週数が進むにつれ有意に減少し,5-6週においては15%の覚醒率であったが,7週においては10%未満となっていた。子どもの睡眠の推移は,夜の睡眠時間が,週数とともに有意に増加し,生後7週目頃より昼の睡眠が減少し,概日リズムヘと確立していった。つまり,産褥5週から12週の期間は,子どもが概日リズムを確立する時期にあたり,母親の眠りは産褥早期の「中断される睡眠」に「中断のない睡眠」が混在する状態へと移行していた。
- 聖路加看護大学の論文
著者
-
西原 京子
東京都精神医学研究所
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桃井 雅子
聖マリア学院大学
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堀内 成子
聖路加看護大学
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桃井 雅子
聖路加看護大学
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森 明子
聖路加看護大学
-
片桐 麻州美
神奈川県立保健福祉大学
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片桐 麻州美
聖路加看護大学 基礎看護
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三橋 恭子
聖路加看護大学
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有森 直子
聖路加看護大学
-
三橋 恭子
前聖路加看護大学
-
江藤 宏美
石村
-
岡村 晴子
聖路加看護大学
-
西原 京子
東京都精神医学総合研究所精神生理研究室
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