大学院修了生の動向 : 聖路加看護大学大学院1980〜2000(大学院将来構想プロジェクト)
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概要
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大学院開設20周年を迎え,20年間の大学院修了生の動向から本大学院の特性を探り,これからの大学院の方向性や指針に資することを目的とした。対象は,第1目修士修了生から2001年修了の全数278名,第1回博士課程修了生からの21名である。2001年7月に郵送による質問紙調査を行った。質問紙の構成は,(1)大学院入学の動機と達成度合,(2)看護職業人としての現在,(3)基礎教育からの将来へのpathways,(4)制度を合む大学院への期待,(5)属性,などである。有効回収率:36.4% (104/286)。その結果,(1)修了生の約8割は,私的な進学で,職場復帰が保証された休職扱いや経済的な援助のある研修扱いは2割であった。(2)進学の動機は,研究能力の向上・具体的な関心領域・テーマの追究・看護専門領域の能力の向 上・学習意欲の高まりなどが上位で,修了時に,9割以上がいずれの動機も達成できていた。(3)現在の仕事は,7割が教育関係,2割が臨床関係で,将来も就業継続を希望していた。(1)所属する国内学会は,修士生:4.9±2.3,博士生:6.9±3.9,最近5年間の筆頭論文件数は,修士生:3.7±3.1(1〜15),博士生:4.5±3.3(1〜12)。(5)大学院に必要な制度は,9割以上が実践スペシャリストの講師,次いで社会人入学制度,昼夜開講制,科目等履修制などである。(6)基礎教育終了後から将来への人生行路(pathways)は,多様なパターンに分類された。以上,修了生自らが,生涯にわたってキャリア形成を積極的に展開し,大学院での学習を選び,多様な生き方の広がりの中で,柔軟な学びやすい制度の導入を期待していた。大学院を中心とした看護プロフェッショナルな研究・教育・実践の連関レベルの維持と向上が,社会的な評価を定着させていくという循環的な関係を重視する大学院の方向性が示唆された。
- 聖路加看護大学の論文
著者
-
白木 和夫
聖路加看護大小児科学
-
堀内 成子
聖路加看護大学
-
伊藤 和弘
聖路加看護大学図書館
-
鈴木 里利
愛知県立看護大学大学院看護学研究科
-
及川 郁子
聖路加看護大学
-
横山 美樹
聖路加看護大学基礎看護学
-
小澤 道子
聖路加看護大学
-
有森 直子
聖路加看護大学
-
鈴木 里利
聖路加看護大学看護学部
-
射場 典子
聖路加看護大学 成人看護学
-
射場 典子
聖路加看護大学 生命倫理学
-
射場 典子
北里大学医学部附属病院
-
及川 郁子
聖路加看護大学 小児看護学
-
鈴木 里美
愛知県立看護大学大学院看護学研究科
-
白木 和夫
聖路加看護大学
-
横山 美樹
聖路加看護大学
-
鈴木 里利
聖路加看護大学
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