足浴が双胎妊婦の腰痛軽減に及ぼす影響(予備研究)
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概要
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近年, 不妊治療の普及により多胎妊婦は増加傾向にある。先行研究で多胎妊婦は単胎に比べて腰痛による身体的苦痛が大きいこと, また腰痛のある単胎妊婦に対しては足浴が痛みの強さを軽減するのに効果があることを確認した。よって本研究では, 先に単胎妊婦で認められたのと同じ効果が, 腰痛のある多胎妊婦にも期待できると考え, その検証の前段階として予備調査を行うことを目的とした。対象は腰痛のある双胎妊婦, 介入群5名と対照群5名で, 介入群に対しては「足浴の実施と指導」および「姿勢・動作の指導」を行い, 対照群に対しては後者の指導のみを行った。Visual Analogue Scaleを用いて「調査初日と最終日の痛みの強さ」と調査期間中の「毎日の痛みの強さ」を測定した。その結果, 足浴は「毎日の痛みの強さ」を軽減するといった点でプラスの影響が認められた。1つは「即時的影響」として, 介入群は足浴直前に比べて, 足浴直後の痛みの強さが有意に軽減していた(P<0.0001)。ほかの1つは「持続的影響」として, 介入群は前夜の足浴前に比べて翌朝起床時の痛みの強さが有意に軽減していた(P<0.0001)。本結果から, 足浴は双胎妊婦の腰痛を軽減するのに効果があることが示唆された。
著者
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桃井 雅子
聖マリア学院大学
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堀内 成子
聖路加看護大学
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八重 ゆかり
首都大学東京
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堀内 成子
首都大学東京
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堀内 成子
大森赤十字病院
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八重 ゆかり
Jhes
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八重 ゆかり
聖路加看護大学
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八重 ゆかり
聖路加看護大
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