10.農芸化学と味覚研究(<特集>うま味発見100周年記念公開シンポジウム-10)
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概要
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国際的にもユニークな存在とされる日本の農芸化学が、"化学と生物"の手法によって生体成分・生物生産機序を解析し、成果を工業化することを目途に、その旗印を鮮明にしつつ今日に至った背後に、基礎面では鈴木梅太郎博士、応用面では池田菊苗博士のノーベル賞級の業績と、科学・技術に関する彗眼があったことは疑問の余地もない。それは、農芸化学が昨今、最先端のライフサイエンスを取り入れ、ユニバーサルな科学・技術へと脱皮したことにも繋がる。当初、味物質の研究から始まった農芸化学の味覚科学は、呼応して最近、生体における味の受容、味覚シグナルの味細胞内伝達、味神経伝導路の分子生物学さらにはゲノム科学へと発展しているのにも、時の推移を感じる。これについては、筆者らのグループの最新のデータを紹介しつつ、併せて、味覚の個人差の遺伝学的背景と"個のための調理"の未来像を寸評し、筆責を果したい。
- 日本味と匂学会の論文
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- 最新 香料の事典, 荒井 綜一, 小林 彰夫, 矢島 泉, 川崎 通昭 編集, 朝倉書店, A5判, 620頁, 23,000円, 2000年5月
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