非線形成長曲線モデルを用いたホルスタイン雌牛の成長に関する研究

概要

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乳牛の体各部位の成長様相に影響する種々の要因を検討した。成長様相を表現するために,非線形成長曲線モデルを各個体ごとに当てはめ,推定されたパラメータについて分析した。用いたモデル式はBrody,Von Bertalanffy,Logistics,GompertzおよびRichardsである。パラメータの推定は「修正ガウス・ニュートン法」によった。データを得た牛群は農林水産省新冠種畜牧場で1942年から1981年までに生産され,当場で育成,飼養管理されたものである。測定部位は体重を含め,体高,十字部高,坐骨高,体長,尻長,胸囲,胸深,胸幅,腰角幅,〓幅,坐骨幅および管囲の13部位である。得られた結果は次に示すとおりである。1)Richardsモデルを除く,他の4つの成長曲線モデルでは殆どの個体でパラメータが推定された。Richardsモデルでは形質により,44〜88%の個体でパラメータが推定された。2)推定されたパラメータの中で,成熟値および成熟速度はすべての形質について他の報告例と比較して相対的に大きいものであった。また,これらの2つのパラメータ間には負の相関係数が推定され,特に体重および幅を示す形質で相対的に大きな値であった。3)用いた成長曲線モデルの中で,最も良い適合性を示したものは,Richardsモデルであり,次いでBrodyモデルであった。成長様相に及ぼす要因の分析はこれらの2つのモデルについてなされた。4)種雄牛,誕生年および誕生月を考慮した分散分析の結果,Brodyモデルでは成熟値と成熟速度について,ほとんどの形質で誕生年の効果が有意であった。また,Richardsモデルでは,成熟値について,長さや幅を示す形質に対し誕生年の効果が有意であった。
1985-06-25

非線形成長曲線モデルを用いたホルスタイン雌牛の成長に関する研究

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