北海道におけるホルスタイン種雌牛の泌乳量に対する分娩年齢および季節の影響

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乳量,乳脂量,および,乳脂率に対する年齢と分娩季節の影響を,牛群•年次や雌牛の淘汰の影響を除いた最尤(ML)推定値から地域差も含めて検討した.データは,北海道乳牛検定ファイルの1975年から1979年までの5年間に分娩したホルスタイン種雌牛の泌乳記録を使用した.これらは,6,033牛群において146,581雌牛から集められた283,041泌乳記録である.地域差の検討は,北海道を3地域に分割し,それらの差を比較することにより行なった.分析で採用した線形モデルは,母数効果として,年齢,分娩季節,これらの相互作用,そして,牛群年次を含み,変量効果として,雌牛と誤差を含む混合モデルである.仮定した反復率は,乳量と乳脂量に対して0.45,乳脂率に対しては0.60である.1. 乳量と乳脂量に対する年齢効果のML推定順は,牛群年次や雌牛の淘汰を考慮したことにより,初産の実平均で観察された変動がなくなりより平滑化された,2. 乳量に対する分娩季節の影響は,北米で報告されたものより大きく,年齢との相互作用の存在も示唆された.3. いずれの形質においても地域差が認められたが,乳脂率で最も顕著であり,その差は分娩季節の影響より大きい傾向を示した,これらの結果は,種雄牛や雌牛の評価では当該集団の泌乳記録に適合した年齢及び分娩季節の補正が必要となることを示唆した.
社団法人日本畜産学会の論文

北海道におけるホルスタイン種雌牛の泌乳量に対する分娩年齢および季節の影響

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