ウシ赤血球内NADH-メトヘモグロビン還元酵素の性状ならびに各種動物におけるその酵素活性値

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ウシ赤血球より,DEAE-セルロース,セフアデックスG-100およびヒドロキシアパタイトを用いたカラムクロマトグラフイーにて,NADH-メトHb還元酵素を6,700倍に精製した。本酵素はジアホラーゼ活性を示さなかった。この酵素の至適pHは5.2から5.5にあり,またpH8.1で最も安定であった。フ***シアナイド存在下でのメトHb還元系あるいはフエリシアナイド還元系において,精製酵素はNADPHよりもNADHに特異性を示す。メトHb,フ***シアナイド存在下におけるメトHb,フエリシアナイドに対するKm値はそれぞれ5×10^<-5>M,1.25×10^<-4>M,2.9×10^<-4>Mであった。フ***シアナイド,メチレンブルー,ビタミンK_5,カタラーゼ,FAD,亜硝酸塩はメトHbに対する酵素的還元を促進した。しかし,カタラーゼはフ***シアナイド存在下において酵素的なメトHb還元を阻害した。アンチマイシンA,2,3-DPGならびにGSSGは酵素活性にほとんど影響をおよぼさなかった。セフアデックスG-100ゲルろ過法による分子量は38,000と推定された。各種動物における赤血球内NADH-メトHb還元酵素活性を測定した結果,その活性値は動物種属間で異なり,とくにウマとウシでは低く,ウサギとラットは著しく高い。幼獣および新生児の赤血球は成獣よりも高い活性を示し,個体間における差異も認められ,とくに仔牛において著しい。
帯広畜産大学の論文
1980-11-29

ウシ赤血球内NADH-メトヘモグロビン還元酵素の性状ならびに各種動物におけるその酵素活性値

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