デントコーン栽培における家畜スラリー注入の効果について

概要

論文の詳細を見る
家畜スラリーを農用地へ注入して,サイレージ用デントコーンの生育と収量への効果を比較した。本研究から,スラリー成分の肥効が認められ,土壌吸着のすぐれていること,地表面流亡,地下水汚染,悪臭問題等が解決でき,理想的な処理方法であることが認められた。1.機械施用(1)MBトラクタにスラリータンクとロータリハローを装着し,6tonローリを補給用として使用した場合。施用量54ton/haのときの車速は3km/hrで,全施用時間は1ha当り5時間53分であった。これはロータリハローの作業時間の2.5倍に相当する。(2)1台のトラクタにロータリハローを直装し,他の1台に4tonタンカーを引かせたとき。施用量54ton/haの全施用時間は1ha当り8時間48分であり,(1)の方式の時間の1.5倍となり,ロータリハロー作業の3.5倍の時間に相当した。2.1977年豚スラリー,1978年乳牛スラリーを施用し,デントコーンの生育収量に及ぼす影響を調査した。豚スラリー施用は化成肥料を加えても減収となる場合が多く,とくに多用(162t/ha)すると,生育が遅延し,収量は減少する。減少の理由は,スラリーに含まれる肥料成分量またはその比が不適であるか,豚スラリーの特性によるものと考えられる。乳牛スラリーは化成肥料標準量にこれを加えると増収を導き,また慣行化成肥料を半量とし,不足成分量の2倍に相当するスラリーを施用すれば,標準区とほぼ同等の生育収量を示すことが明らかとなった。
1979-11-20

デントコーン栽培における家畜スラリー注入の効果について

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク