Aspergillus candidusにより合成される脂肪の構成脂肪酸組成におよぼす温度の影響

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概要

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著者らはAspergillus candidusを種々の温度条件で培養し,蓄積される脂肪の主構成脂肪酸のパターンを,菌の増殖の時期の差異による脂肪酸パターンと併行的に調べ,脂肪酸合成におよぼす温度の影響を論じた。1)35℃において,菌体重量および菌体内に蓄積される粗脂肪含量は最大値を示し,両者の増減はほぼ平行的な関係にある。2)パルミチン酸,ステアリン酸のような飽和脂肪酸の割合が温度の低下とともに減少してくる。3)オレイン酸のような不飽和脂肪酸にはあてはまらないが,全体的にみると温度の低下にともない不飽和脂肪酸の増加する傾向がみられた。4)培養日数の違いによって個々の脂肪酸の割合は多少の変動をするようであるが,全体的にみて,温度の変化による差異に比して小さい。5)したがって温度の変化による脂肪酸パターンの変動は,菌の増殖の時期の差異によって生じたものでなく,温度の影響を反映しているものと考えられる。
帯広畜産大学の論文
1967-03-31

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