テンサイじゃのめ病菌 (Phoma betae Fries) が生産する毒素の植物組織に対する毒性
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概要
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テンサイじゃのめ病菌 (Phoma betae Fries) はジャガイモ煎汁-蔗糖培養液中に, レタス幼根の伸長を阻害する7種類の毒素を生産する。それらは, ベタノンA, ベタノンB, ベタノンC, アフィディコリン, 3-デオキシアフィディコリン, アフィディコリン-17-モノ酢酸およびアフィディコリンー3, 18-オルソ酢酸である。これら毒素の植物組織に対する活性を比較すると, 宿主および非宿主植物葉に対する毒性は, ベタノンAおよびベタノンCで強く, 0.18μg/5μl処理で, 他の5種類の毒素は1.8μg/5μl処理で葉上に褐色斑を誘導した。またイネ幼根の伸長阻害は, ベタノンCで最も強く順にベタノンA, アフィディコリン, アフィディコリン-3, 18-オルソ酢酸, アフィディコリンモノ酢酸 / 3-オキシアフィディコリンおよびベタノンBで, 阻害率はそれぞれ89, 73, 69, 67, 64, 59および8%である。本病原菌が化学構造の類似する毒素を生産することは, 本病の病原性に対する毒素の作用機構の解明に役立つと考える。
- 日本植物病理学会の論文
- 1985-04-25
著者
-
市原 耿民
北大農
-
酒井 隆太郎
札幌システムラボラトリー専門学校
-
市原 耿民
北大院農
-
酒井 隆太郎
帯広畜産大学環境植物学研究室
-
市原 耿民
北海道大学農学部生物機能化学科
-
市原 耿民
北海道大学 獣医
-
美濃 羊輔
帯広畜産大学
-
坂村 貞雄
北海道大学
-
坂村 貞雄
北大・農
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