環境音・映像の定点観測データベースの構築とその時間的な印象変化の評価への応用(テーマセッション「感性」(1),「手」,「感性情報処理」及びヒューマン情報処理一般)

概要

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環境のデザインあるいは感覚モダリティの相互作用の解明などのために,環境音や映像を用いた多くの印象評価実験がなされてきた.しかし,それらに使用された映像や音の条件は統一されておらず,それぞれの研究で得られた知見に存在する刺激の違いや提示方法などの相違点により,得られた結果を包括的に説明することは困難であった.そこで本研究では,それぞれの印象評価実験において使用される刺激や提示方法といった実験条件を共通化できるよう,環境音・映像を収録しデータベースを構築している.このような映像と音を提示したときの印象評価の一般的な特性を解明するためには,様々な環境での検討が必要であり,いろいろな場所や天候,時間によって受ける印象が異なると考えられる.そこで,人工的な環境から自然的な環境まで,9地点において,異なる時間と時期を選んで定点観測した.本稿では,データベース構築の概要について報告する.さらに,人工的な環境,自然的な環境,及びその中間の環境の3つの性質の異なる環境における,時刻変化による印象の変化について検討した.その結果,時刻や場所によって,印象の変化のあることが確認された.
2006-11-30