移動型レンジセンサによる形状取得とその復元(D論セッション(1))
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概要
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われわれの研究室では,形状計測装置を気球に吊るして空中から計測をおこなうシステム(FLRS: Floating Laser Range Sensor)を開発し,大規模物体の計測をおこなっている.この方法により,通常の計測では困難であった地上から計測できない部分に対して,広範囲にわたって計測することが可能となったが,移動型計測システムを使用することによる問題が新たに発生した.それは計測時間中にセンサそのものが運動し,結果として得られた形状データが歪んでしまうことである.本論文では,レンジセンサを移動させながら形状データを取得する手法と,そのレンジセンサから得られる歪んだ形状データを本来の正しい形状に復元する手法について述べる.形状の復元手法に関しては,2種類の手法を提案する.ひとつは,FLRSにビデオカメラを搭載し,得られた画像列と歪んだレンジデータそのものを用いて,センサの運動を高精度に推定する手法であり,もうひとつは,運動パラメータの時間遷移を多項式で近似し,他のレンジセンサから得られたデータをもとに歪んだデータを復元する手法である.われわれがおこなっている大規模文化遺産のデジタルコンテンツ化であるデジタルバイヨンプロジェクトにおいて,実際に本手法を適用し,実験結果によりその有効性を示す.
- 2006-05-18
著者
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