イネ日本型品種における食味の粘りおよび外観に関与する量的形質遺伝子座の検出
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概要
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イネ日本型品種コシヒカリとアキヒカリの交雑F_1の葯培養に由来する半数体倍加系統群を用いて,食味に関与する量的形質遺伝子座(quantitative trait loci: QTLs)の検出を試みた.食味は食味官能試験による「外観」と「粘り」,アミロース含量およびビーカー法による炊飯光沢によって評価した.その結果,第2染色体のDNAマーカーC370近傍,OPAJ13および第6染色体のR2171近傍に,コシヒカリの対立遺伝子が食味官能試験の「粘り」を増加させるQTLが検出された.また,第2染色体のOPAJ13近傍にコシヒカリの対立遺伝子がアミロース含量を低下させるQTL,第2染色体のC1137近傍にコシヒカリの対立遺伝子が炊飯光沢を増加させるQTLが検出され,「粘り」を増加させるQTLとの関連が示唆された.以上の結果から,コシヒカリの良食味には,第2染色体に見いだされる一連のQTLが大きく影響していると推察された.
- 日本育種学会の論文
- 2006-06-01
著者
-
佐々木 卓治
農業生物資源研究所
-
佐々木 卓治
名大・農・食工化
-
佐々木 卓治
生物研
-
佐々木 卓治
農業生物資源研究所 ゲノム構造研究室
-
小林 麻子
福井県農業試験場
-
冨田 桂
福井県農業試験場
-
矢野 昌裕
農業生物資源研究所
-
佐々木 卓治
独立行政法人 農業生物資源研究所・植物生命科学研究所
-
竹内 善信
作物研究所
-
佐々木 卓治
生物資源研
-
矢野 昌裕
農生研
-
矢野 昌裕
農林水産省農業生物資源研究所
-
田中 勲
福井県農業試験場
-
竹内 善信
農林水産先端技術研究所
-
山岸 真澄
島根大学生物資源学部
-
堀内 久満
福井県農業試験場
-
佐々木 卓治
(独)農業生物資源研究所
-
山岸 真澄
島根大学生物資源学部:(現)北海道大学大学院農学研究科
-
堀内 久満
福井農試
-
佐々木 朋子
農林水産省 農業研究センター
-
田中 勲
福井県農業試験場:(現)福井県福井農林総合事務所
-
佐々木 卓治
名大・農・食品物化
-
Sasaki T
National Inst. Agrobiogical Sci. (nias) Ibaraki Jpn
-
Sasaki T
Nias
-
Sasaki T
Department Of Molecular Genetics National Institute Of Agrobiological Sciences
-
Sasaki Takuji
Department Of Molecular Genetics National Institute Of Agrobiological Sciences
-
Sasaki Takuji
Department Of Food Science And Technology School Of Agriculture Nagoya University
-
Sasaki T
Laboratory Of Physical Chemistry Department Of Food Science And Technology School Of Agriculture Nag
-
Sasaki T
Rice Genome Program (rgp) National Institute Of Agrobiological Resources (niar)
-
佐々木 卓治
農水省生物研・rgp
-
矢野 昌裕
農業生物資源研
-
Sasaki Takuji
Department Of Food Science And Technology Faculty Of Agriculture Nagoya University
-
Sasaki Takuji
National Institute Of Agrobiological Sciences(nias)
-
Sasaki Takuji
Institute Of The Society For Techno-innovation Of Agriculture Forestry And Fisheries
-
竹内 善信
農業・食品産業技術総合研究機構 作物研
-
佐々木 卓治
National Institute Of Agrobiological Sciences
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