当科における口腔領域感染症患者からの分離菌とその抗菌薬感受性

概要

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顎口腔領域感染症の閉鎖膿瘍から分離された細菌とその薬剤感受性について検討した.113症例中,培養陽性症例が53症例であり,74菌株が検出された.これらのなかで,好気性菌は30菌株(40.5%),嫌気性菌は44菌株(59.5%)であった.菌種別ではPeptostreptococcus属菌26菌株(35.1%),α-streptococci 14菌株(18.9%)および非黒色色素産生性グラム陰性桿菌13菌株が各々みられ,これら3菌種で分離菌株全体の71.6%を占めていた.これらの分離菌株は,IPM/CS, PIPC, CMZ, FMOX, OFLXなどの抗菌薬に対して90%以上の高い感受性を示した.Peptostreptococcus属菌とα-streptococciは,FOMやTOBなどの抗菌薬に対して感受性は低かった.他方,非黒色色素産生性グラム陰性桿菌は,一部のペニシリン系薬(PCG, ABPC),セフェム系薬(CER, CCL, CAZ), FOM, TOBなどの抗菌薬に対して抵抗性を示した.
2004-11-20