6523 磁気共鳴画像の撮像時における表面コイルの位置付けに関する検討

概要

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MRIで口腔領域の鮮明な画像を得るには口腔内専用受信コイルの開発は不可欠である.しかし,口腔内コイルは通常では磁束方向と平行にできない.そのため,信号強度の低下が予想される.我々はこの問題の実状を把握する目的で本研究を行った.また,高分解能の画像を得るために複数の受信コイルを組み合わせてPhased array coilとし,コイルの角度変化による信号雑音比の変化について検討した.Single coilでは角度の増加に伴って信号強度は減少する傾向を示した.Dual coilでは角度の増加に伴って10度〜20度まで信号強度は減少傾向を示したが,20度以上では増加傾向に転じた.最大信号強度はいずれの試料でも60度付近で最大値を示した.この60度付近での信号強度の増加は二つのコイルの相互作用によるものと推測する.以上の結果から,口腔内に挿入するコイルを用いる場合,Phased array coil設定ではコイルの設置角度の増加による信号強度の低下は少なく,有効な信号強度を得ることが可能であった.また,60度付近での信号強度の増加により,これにあわせたより鮮明な画像を得ることが可能となる.
大阪歯科学会の論文
2002-12-25