永久歯の歯胚回転を行った 4 症例の術後評価
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概要
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歯胚の方向異常は, 歯の萌出方向の異常, 隣接歯の歯根吸収, 歯根弯曲, 埋伏などを起こすため, 時期をみて摘出することが少なくない.このような歯胚を回転して方向を修正すると, 自然萌出し, 牽引が不要となり, さらに歯根も正常に形成することが期待される.そこで, 鹿児島大学歯学部付属病院矯正科で永久歯歯胚を外科的に回転し, 方向異常を修正した4症例の術後経過を報告した.症例1, 2は上顎中切歯, 症例3, 4は上顎第二小臼歯の歯胚である.歯胚の歯冠軸傾斜度は症例2が140°で, 他の3症例は90°以下であった.歯根形成度は症例4がRiからR1/4の間にあり, 歯根も弯曲していたが, 他の3症例はRiで歯根の弯曲は認められなかった.歯胚の回転は順調に行えた.歯の萌出方向は全症例で修正され, 自然萌出した.また術後の歯周組織に問題がなく, 歯髄の生活反応も陽性であった.ただし, 歯根の形成不全と歯髄腔の狭窄が症例2に, 歯根弯曲と歯髄腔の狭窄が症例4に認められた.これらは, 外科的な歯胚回転の問題点と思われた.以上より, 歯根形成の開始期であれば方向異常のある歯胚を外科的に回転して, 自然萌出と歯根形成を期待できることが示唆された.
- 日本矯正歯科学会の論文
著者
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伊藤 学而
鹿児島大学歯学部歯科矯正学講座
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吉田 礼子
鹿児島大学歯学部歯科矯正学講座
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吉田 礼子
鹿児島大学病院スポーツ歯科外来矯正歯科
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吉田 礼子
鹿児島大学医学部・歯学部附属病院
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黒江 和斗
鹿児島大学病院スポーツ歯科外来矯正歯科
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伊藤 学而
鹿児島大学 歯 歯科矯正
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伊藤 学而
日本矯正歯科学会
-
田尻 貴子
鹿児島大学歯学部歯科矯正学講座
-
平田 晃士
平田歯科医院
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前田 充
鹿児島大学歯学部歯科矯正学講座
-
中山 二博
鹿児島大学歯学部歯科矯正学講座
-
中山 二博
中山矯正歯科
-
黒江 和斗
鹿児島大学歯学部歯科矯正学講座
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黒江 和斗
鹿児島大学
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伊藤 学而
鹿児島大学
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