黒毛和種育成雌牛 (除解) の飼料に対する接近順位について

概要

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幼齢時に除角された黒毛和種育成雌牛6頭(10〜13ヶ月齢)を対象として、1987年8月から1988年1月まで(1987年8月〜同年11月 : 放牧、同年12月〜翌年1月 : 舎飼い)毎月2日間、2頭間の飼槽争奪法による採食競争試験を行い、2日間の順位の一致度を指標として飼料接近順位の確立時期を調査した。また、供試牛の飼料接近順位と月齢及び体格との関係を明らかにするとともに、順位と補助飼料採食時間との関係についても検討した。得られた結果は次のとおりである。1)供試牛の飼料接近順位の一致度(Spearman の順位相関係数)は放牧期では統計的に有意ではなかったが、舎飼い期において有意となった。したがって、放牧と舎飼いで飼育条件が異なるものの、順位は14〜17ヶ月齢で確立したものと推察された。2)供試牛群における飼料接近順位と月齢、体重、体高及び胸囲との関係は明確ではなかった。3)舎飼い時における供試牛の補助飼料採食状況(午前の飼料給与時に1.5kg/頭を90cm/頭の飼槽6個で片側から採食させた)については、最優位個体による全飼槽の独占は見られず、多くの場合、全頭同時に採食することが観察された。4)舎飼い期における補助飼料採食時間(午前の飼料給与時)については、最優位個体と最劣位固体との間に有意差が認められたものの、最劣位固体においても最優位個体の採食時間の約73%を費やすことが出来た。日本家畜管理研究会誌、26(2) : 59-63. 1990. 1990年2月13日受理
日本家畜管理学会の論文
1990-09-20

黒毛和種育成雌牛 (除解) の飼料に対する接近順位について

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