青刈ソルゴーとの混播栽培に適するマメ科草種の検討

概要

論文の詳細を見る
青刈ソルゴーとの混播栽培に適するマメ科草種の草型を検討するため,乾物収量,栄養収量および群落の光利用性について,混播区と単播区との比較を行った。供試したマメ科草種は,立性マメ科草種として青刈大豆,つる性マメ科草種としてカウピー,フジマメの3草種である。刈取調査は,ソルゴー単播区における穂ばらみ期,出穂期および糊熟期の3段階で行った。各混播区の乾物収量は,穂ばらみ期においては,ソルゴー単播区の収量と比較して減収したが,出穂期および糊熟期では,ソルゴー単播区より増収し,混播による増収効果が認められた。特に糊熟期における大豆混播区の乾物収量は,ソルゴー単播区より有意(P<0.05)に増収した。各混播区の窒素収量,可消化乾物収量は,出穂期および糊熟期で,ソルゴー単播区より増収し,混播効果が認められた。乾物収量の各混播区における合計相対収量(RYT)は,穂ばらみ期では1.0以下を示した。しかし,出穂期および糊熟期では1.0以上となり,また相対収量(RY)は,混播区の各2草種共に0.5以上を示した。立性マメ科草種である青刈大豆との混播区と比較し,つる性マメ科草種との混播区では,マメ科草の茎葉による遮光のため,群落内の透過光量が低下し,ソルゴーの生育に影響をおよぼした。ソルゴーとマメ科草種とを混播栽培することは,夏季の飼料作物として,高い乾物収量と併せて栄養収量の増収も期待できる。特に立性マメ科草種との混播栽培は,光要因の有効利用という点において,理想的群落構造をつくり得る可能性があり,増収効果も大きいと考えられた。
日本草地学会の論文
1982-10-28

青刈ソルゴーとの混播栽培に適するマメ科草種の検討

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク