CVD法によるDRAMキャパシタ用(Ba,Sr)TiO_3薄膜の形成
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概要
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これまでのダイナミック・ランダム・アクセス・メモリー(DRAM:Dynamic Random Access Memories)では、十分な蓄積容量を確保するためにSiO_2/SiN膜の薄膜化とスタック構造やトレンチ構造等の立体キャパシタ構造によるキャパシタ面積の増大を行ってきた。しかし、1G-DRAM以降の世代ではSiO_2/SiN膜の薄膜化や立体キャパシタ構造の採用だけでは十分な蓄積電荷量を確保するのが困難になることが予想されている。そこで、近年SiO_2/SiNよりも誘電率の高いTa_2O_5、(Ba,Sr)TiO_3、(Pb,La)(Zr,Ti)O_3等をDRAMキャパシタ膜に用いることを目指した研究が活発化している。図1に1G-DRAMに必要なSiO_2換算膜厚t_<eq>と立体キャパシタの高さの関係を示す。この図から、1G-DRAMを平面キャパシタで実現するには、t_<eq>=1Å程度の誘電体膜を実現する必要があることがわかるが、高誘電率材料を用いても、このような小さなt_<eq>を実現するのは極めて困難であり、何等かの立体構造を適用する必要がある。そのためには、高誘電率薄膜を立体構造を持つ電極の上に膜厚を均一に形成する必要があり、成膜方法として化学気相堆積CVD:Chemical Vapor Deposition)法が有望である。本報告では、1G-DRAMへの適用を目的にして(Ba,Sr)TiO_3薄膜のCVDを検討してきた結果について報告する。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-09-05
著者
-
江口 和弘
(株)東芝 セミコンダクター社プロセス技術推進センター
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今井 馨太郎
(株)東芝セミコンダクター社プロセス技術推進センター
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今井 馨太郎
(株)東芝、研究開発センター、ulsi研究所
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江口 和弘
株式会社 東芝
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江口 和弘
(株)東芝
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清利 正弘
株式会社 東芝
-
清利 正弘
(株)東芝、研究開発センター、ULSI研究所
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