RBFネットワークシミュレーションによる表情認識
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概要
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表情は,その判断にかかわる物理的属性からなる心理空間上で情動カテゴリーごとのプロトタイプを中心とし,正規分布傾向を持って存在していることが先行研究から示されている.このことから表情認識は,各情動カテゴリーごとのプロトタイプを中心傾向とした正規性の確率密度関数に基かれていると示唆される。そこで,顔の構造を単純化している線画図形を使用することで得られた人間の表情判断データから,この確率密度関数を学習させるために中間層にガウシアン関数を持つことができる動径基底関数(RBF)ネットワークでシミュレーションを行った.その結果,各表情に対して90-100%の高い割合で正しく表情を判断することができた.また,表情刺激がプロトタイプに近づく毎に心理実験の結果との間に高い正準相関が見られたことから,表情認識は,プロトタイプを中心とした,正規性の確率密度関数に基かれるという仮説が支持される結果となった.
- 2002-09-21
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