神経心理学と機能的能画像研究とニューロコンピューティング(言語の脳科学とニューロコンピューティング)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿では神経心理学の概略と, その進歩に貢献してきた機能的脳画像研究のこれまでを紹介する. その中で特に角回の果たす機能的な役割について, 神経心理学的知見と機能的脳画像研究との乖離について取り上げる. 一般に角回に損傷が生じると, 失読症と呼ばれる読みの障害が生じるにもかかわらず, 機能的脳画像研究ではこの部位は活性化しないことが知られている. この乖離を矛盾無く説明するためのモデルとして角回がk-勝者占有回路[6]として機能している可能性を指摘する. もしこの指摘が正しいのであれば, 神経心理学所見と機能的腦画像研究からの知見とを矛盾なく統合して説明できることを意味する. ニューロコンピューティング研究は, 我々の脳を学際的に説明するための道具として抽象的なモデル論的研究の役割を担うことが可能である.
- 2005-01-17
著者
関連論文
- SOMDSと数量化4類(数学・統計)
- 反応時間の確率モデル
- RBFネットワークシミュレーションによる表情認識
- 神経心理学と機能的能画像研究とニューロコンピューティング(言語の脳科学とニューロコンピューティング)
- ルール評価アプローチの再検討
- A-9 濃度比較課題におけるストラテジーの評価II : 最適モデルの決定(測定・評価A)
- A-8 濃度比較課題におけるストラテジーの評価I : 課題分析(測定・評価A)
- ニューラルネットワークによる失語症リハビリテーションのモデル化 : 皮質経路と大脳基底核経路の相互作用を仮定したモデル
- コネクショニストモデルと認知科学 : 特集編集にあたって
- 文字知覚のための2段階神経回路網モデルとその破壊実験による離断仮説と視覚性障害仮説の検討
- 認知神経心理学モデルとしてのニューラルネットワーク : 失語症をめぐって
- KohonenのSalf Organizing MapとTorgersonのmetric MDSとの定性的な関係について(研究発表B,IV.第16回大会発表要旨)
- 英単語の読みにおける二重経路モデルとトライアングルモデルの統合の試み