体積保存に着目した物体表面の生成
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概要
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医用画像機器の発達によって複数の断層像が比較的容易に得られるようになり, 3次元画像を構築するためのさまざまな手法が提案されている。中でも物体表面を三角形や四角形のパッチで表し, 各々のパッチに法線を与え, 光との干渉で陰影を付けるサーフェスレンダリングと呼ばれる手法がよく用いられる。ボリュームデータから物体表面(サーフェスデータ)を得る際, 最もよく使われている手法にMarching Cubes法がある。この方法について物体表面を表す三角パッチの欠落の問題を扱うものや高速化を行う手法, セル分割を行う手法など非常に多くの研究報告があるが, どの手法においても線形補間を用いているため, 生成された物体表面は物体の体積を正しく保存していないという欠点がある。本研究ではボリュームデータを用いて物体表面を生成する際, 体積が正しく保たれるようにボクセル値を調節した後にMarching Cubes法と同様な処理を行う方法を試みた。Marching Cubes法で生成された物体表面において, 凸部分では体積の欠損, 凹部分では体積の超過が生じるが, 本手法では欠損が生じているボクセルについてはボクセル値を微少量加算し, 超過の場合には微少量減算する過程を繰り返すアルゴリズムを用いた。四つの例について実験を行い, より実物に近い3次元表面が作成可能であることを示した。
- 1998-01-25
著者
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