脊髄伸張反射機構と小脳の計算モデルを結合した制御系によるロボットの軌道追従制御(バイオサイバネティックス, ニューロコンピューティング)
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概要
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介護ロボットをはじめとする人との協調動作を行うロボットの研究では,人に与える危険を低減化する必要があるために機械的に柔らかい特性をもつ筋駆動システムの積極的な開発・応用が試みられている.しかし,筋駆動システムは人との協調動作において人に与える危険を低減化できるという利点をもつ一方で,その柔らかさゆえに正確な制御を行うことが難しいという欠点をもつ.生体の柔らかくかつ正確な四肢の運動は,脊髄及び小脳から構成される制御系によって筋肉が巧みに制御されることで実現されている.そこで本論文では,生体における連動制御機構を模倣することで機械的な柔らかさをもつ筋駆動アクチュエータを用いたロボットの正確な軌道追従制御を実現する一つの制御系を構成した.提案した制御系では,脊髄の伸張反射機構をモデル化した制御系によって関節にかかる外部負荷トルクをフィードバック補償するとともに,小脳の学習機構をモデル化した制御系を用いて慣性力トルクのフィードフォワード補償を行う.提案した制御系によってロボットの姿勢が漸近的に目標軌道へ収束することがリヤプノフの間接法に従って理論的に証明される.また提案した制御系の有効性を示すために計算機シミュレーションを行い,目標軌道への良好な収束性が得られることを確認した.
- 2003-07-01
著者
-
木村 英紀
理化学研究所BSI-トヨタ連携センター
-
木村 英紀
独立行政法人 理化学研究所
-
木村 英紀
理化学研究所
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中山 学之
名古屋工業大学 大学院工学研究科 おもひ領域
-
中山 学之
理化学研究所バイオ・ミメティックコントロール研究センター
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