アナクルーシスのパターン構造と演奏における傾向(その2)
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概要
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本研究は、昨年、音楽情報研究会(1995.7)で発表した「アナクルーシスのパターン構造と演奏における傾向」の継続研究である。「アウフタクトにおける演奏の逸脱はどのようにおこなわれ、どう演奏されているか」という問題を、実際の作品分析と、分析結果から抽出されたパターンを基に作成した、新規メロデイの演奏の物理分析という2側面から考察した。音楽辞典から抽出された典型的なアナクルーシスは、上行4度1:2、上行4度1:1、完全1度1:2、及び完全1度1:1の4パターンであった。音楽専攻学生を対象とした演奏の物理分析の結果から、すべてのアウフタクトパターンにおいて、第1音めは後続小節の平均1拍より長く演奏され、第2音めは強く演奏される傾向にあることが明らかになった。更に、こうした代償作用は「上行4度1:2」のパターンにおいてより顕著に認められた。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1996-05-25
著者
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