16. アブシジン酸による耐凍性上昇に伴うヒメツリガネゴケの生理的変化の解析(第49回低温生物工学会研究報告)
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概要
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The phytohormone abscisic acid (ABA) plays an important role in freezing tolerance in plants. Treatment with ABA increased freezing tolerance of protonema cells of the moss Physcomitrella patens. ABA triggered morphological changes in cellular organelles, such as reduction in sizes of chloroplasts and vacuoles, and physiological changes such as accumulation of soluble sugars, especially that of sucrose, and boiling-stable proteins. We used protein synthesis inhibitors, protein serine/threonine kinase inhibitors and protein serine/threonine phosphatase inhibitors to examine cellular events associated with ABA-induced freezing tolerance. The results indicated that a protein synthesis inhibitor cycloheximide dramatically decreased freezing tolerance of the ABA-treated cells and accumulation of boiling-stable proteins. A phosphatase inhibitor okadaic acid also decreased ABA-induced freezing tolerance in P. patens. These inhibitors, however, did not have any effect on ABA-induced accumulation of sucrose. These results suggest critical roles of de novo synthesis of nuclear encoded protein and phosphatase-mediated signal transduction in ABA-induced cellular processes leading to freezing tolerance, and that sucrose only plays a limited role in these processes.
- 低温生物工学会の論文
- 2003-12-30
著者
-
南 杏鶴
岩手大学農学部附属寒冷バイオフロンティア研究センター
-
藤川 清三
北海道大学低温科学研究所
-
藤川 清三
北海道大学大学院農学研究院
-
藤川 清三
北海道大学
-
荒川 圭太
北海道大学大学院農学院
-
長尾 学
岩手大学農学部寒冷バイオシステム研究センター
-
長尾 学
北海道大学大学院農学研究科
-
南 杏鶴
北海道大学低温科学研究所
-
竹澤 大輔
北海道大学低温科学研究所
-
荒川 圭太
北海道大学大学院農学研究院
-
南 杏鶴
岩手大学21世紀coeプログラム
-
竹澤 大輔
埼玉大学大学院理工学研究科:埼玉大学環境科学研究センター
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