ポスト-カラム法を用いた高速液体クロマトグラフィーによる作物中のジチアノンの残留分析
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概要
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高速液体クロマトグラフのカラムからの溶出液に硫化ナトリウム溶液を添加し,ガラスビーズを充てんしたカラム中で反応させ,375nmの吸光度を測定する方法によりジチアノンの定量を行った.最小検出量は20ng,200ngを5回測定したときの測定精度は変動係数1.3%であり,検量線は(20〜200)ngの範囲で原点を通る直線となった.本法を11作物中のジチアノンの残留分析に適用した結果,検出限界は試料50gを用いて0.01ppm(茶は10gを用いて0.05ppm),回収率は(80〜106)%であった.精製操作はカラムクロマトグラフィーを1回行うだけで十分であった.従来の検出法に比べ,ジチアノンに特異的であることから,分析法が簡便になり,感度及び精度も良好であり,残留分析として実用可能な方法である.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1980-11-05
著者
-
俣野 修身
残留農薬研究所
-
後藤 真康
Chemistry Division, The Institute of Environmental Toxicology
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志賀 直史
残留農薬研究所
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志賀 直史
(財)残留農薬研究所
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俣野 修身
(財)残留農薬研究所
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後藤 真康
(財)残留農薬研究所
-
小島 路子
(財)残留農薬研究所
-
関川 典世
(財)残留農薬研究所
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