移動型プログラムを利用した分散システムの管理について

概要

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計算機や分散システムの管理作業を軽減するためのアプローチとして, 作業を代行するプログラムを計算機上で動作させることが提案されている。分散システムの管理では, 管理作業を簡略化するために一元的な管理を行なうことが多い。この集中管理の場合, 管理者が管理対象へ何らかの操作を行なう際, その度に管理対象と管理用計算機との間での集中的な通信が発生してしまう。そこで本研究では, 移動型プログラムを利用して分散システムの管理を行なう方法を提案する。移動型プログラムは, 管理者が管理対象に行なう一連の操作を記述したものであり, 管理用計算機から管理対象へ移動する。さらに, 管理対象上で実行された後, 次の管理対象へ移動する。この移動および移動先でのプログラムの実行を保証するために, プログラムの実行環境をあらかじめ配布する。以下, 第2節では移動型プログラムを利用した管理について述べ, 第3節でソフトウェア管理に適応した場合について検討する。第4節では管理システムを実現するための設計方針とシステム構成について説明する。最後に本稿のまとめを行なう。
一般社団法人情報処理学会の論文
1997-09-24