自然言語インタフェース構成モジュールにおける領域知識共用

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自然言語インタフェースの対象領域に対する可搬性(対象領域適応性)は、その処理機構の対象領域に独立な部分と依存する部分をいかに切りわけるかが課題となる。筆者らが開発をすすめている自然言語インタフェース構築キット"IF-Kit"では、購文解析部、文脈処理部、タスク解析部、対象言語生成部の各モジュールの結合による構成をとり、システムの動作を定義する処理知識について対象領域に依存する部分をタスク解析部に限定し、他のモジュールを対象領域に独立な部品とすることによって、インタフェースとしての可搬性を高めた。一方、処理するデータに関する対象知識についても、その利用形態に合わせてモジュール毎に記述されることもあるが、各モジュ一ルで対象領域に依存する知識を持ったままにするならば、対象知識の大規模化とともにその内容に重複が生じ、整合性の管理が困難になる。また、このことは対象知識ベースを構築する際に、重複する情報を各モジュール毎に登録する必要があることを示唆し、余計な労力を要することになり、可搬性を損ねてしまう。本報告では、対象領域に対して、より可搬な自然言語インタフェースの構築を目的として、領域に依存する対象知識へのアクセスをひとつのモジュールに限定し、かつ他の各モジュールからもその対象知識を参照可能にする、領域知識共用の枠組について述べる。また、関係データベースを対象システムとする日本語インタフェースの開発例について、その各モジュールで参照する領域依存な対象知識についてふれる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1992-09-28

自然言語インタフェース構成モジュールにおける領域知識共用

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