日本語文章推敲支援ツール『推敲』での「が」と「は」を複数含む文の抽出について
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概要
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日本語文章推敲支援ツール『推敲』は、機械可読な形で存在する日本語文章を解析して推敲に役立つ情報を提供することを目的としたツールである。このツールの開発に当たって次の2つの方針を設けた。(1)文章中に問題となりそうな箇所があればそれを指摘できればよい。(実際に推敲するのは書き手である)(2)実用規模(1万字程度)の文章を待ち遠しくない時間で処理して欲しい。日本語の文章を解析するには、まず辞書に基づいて形態素解析を行い、構文解析を行うのが普通である。しかし、この方法を採ると、実用規模の文章では解析時間がかかりすぎて上記(2)の方針を満たさない。このため、我々は辞書を使わず字面だけで解析する方法を採ることにした。このために、『推敲』が指摘するものの中には誤りが含まれる。開発方針(1)から、『推敲』が指摘したものは書き手が一度は目を通すので、第一種の誤り「指摘に漏れがある」は犯してはならないけれど、第二種の誤り「指摘すべきでないものまで指摘してしまう」はある程度許容できる。字面だけの解析で第一種の誤りを犯さずに開発方針を満たす程度の精度が得られれば、『推敲』で採用する解析手法としては十分である。『推敲』には現在、受身、接続助詞「が」、指示詞「これ、それ、…」、とりたて詞(副助詞、係助詞の一部)、否定表現などを指摘する機能がある。文章中でそれらを使用していれば、『推敲』がそれを指摘し、書き手に推敲する手がかりを提供する。パソコン上に実現した『推敲』を一部大学関係者に試用してもらい評価をしてもらった。その中に「主格を表す助詞「が」と「は」の誤用を指摘できないだろうか」という中国人留学生からの要求があった。我々の周辺の留学生も主格の助詞「が」と「は」の使い分けは随分難しいようで、よく誤用した文を見かける。また、日本人も助詞「が」や「は」を繰り返し使用し、分かりにくい文を書く場合がある。このように、助詞「が」「は」の使用には推敲すべき場合がしばしばある。本稿では、助詞「が」と「は」とに着目し、それらが複数出現する文について行った調査について述べる。
- 1990-03-14
著者
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